2014年3月26日水曜日

若い世代がもつサンゴ礁への興味

イベント終了からだいぶ時間が経ちましたが、ご要望があったので座談会のときに参加者と若手研究者との間でどのようなやりとりがあったのかをご紹介したいと思います。
イベント初日には座談会の途中でサンゴ礁ウィークの関係者や新聞記者の方が視察に訪れていました。

座談会にはどんな人が参加したの?

今回は県内の中学生・高校生を中心に参加者の募集を行いました。ところが本番10日前くらいに3月1日は県立高校の卒業式ということが発覚!急遽、知り合いが働く予備校や学習塾にも声をかけました。結果的には、イベント2日間で高校生、高専生、予備校生から申込をいただき、1日目は5名、2日目は6名が参加しました。

一方の若手研究者の方は学部4年生、大学院生(修士、博士)、ポスドクが参加し、1日目は4名、2日目は5名の参加となっていました。

当初の予定よりも規模が小さくなってしまいましたが、会場の広さや時間を考えるとこれくらいで調度良かったかもしれません。
今回は2つのグループに分け、
45分×2回で途中メンバーの入れ替えを行いました。


どんなことを話したの?

今回は各グループでアイスブレイクを兼ねた自己紹介を行い、その際に参加者からサンゴ礁研究者への質問を発表してもらいました。ひと通り自己紹介が終わった後で若手研究者たちに質問に答えてもらいました。そして座談会後に若手研究者たちから参加者にどんなことを質問されて、どんな話題で盛り上がったのかをヒアリングを行いました。結果は以下のとおり。

<サンゴ礁の生き物や保全活動に関する質問>
  • ウミウシとはどんな生き物なのか
  • サンゴの産卵についてどんなことがわかっているのか
  • サンゴを増やすにはどうすればよいか
  • サンゴの移植は良いことなのか
  • サンゴ礁を保全する手段はどのようなものがあるのか
  • サンゴの白化現象の原因は何か
  • なぜ海は青いのか
  • 映画「デイ・アフター・トゥモロー」のような氷河期は来るのか
  • 「自然保護」に対するイメージ

<若手研究者についての質問>
  • なぜサンゴ礁や海の分野に興味を持ったのか
  • 好きな海、おすすめの海はどこか
  • 好きな海洋生物は何か
  • 留学に興味はあるか
  • 「研究」とはどんなことをするのか
  • 研究を行った先にどのような将来を考えているのか

<参加者についての質問>
  • 大学生になったらどんな新しいことを始めたいか
  • 沖縄の人はサンゴについてどれくらい知っているのか
  • 生き物やサンゴ移植についての情報はどこで入手したのか
  • 研究者ってどんなイメージか

全ての話題を拾えたわけではありませんが、だいたいこんな感じです。両日とも話題が途切れることなく盛り上がっていました。

サンゴ移植の是非については参加者の意見を聞きつつ、移植のリスクや効果について若手研究者たちが解説を行っていました。是非については個人の意見なのでどちらでも構いませんが、正しい知識をもとに自分の意見を持つことが大切だというアドバイスが出たようです。2日間ともこの話題が出てきたので、若い世代も広く興味を持っているようですね。

また、「研究とはどんなことをするのか」という質問に対しては、研究のプロセス(仮説→検証→考察)や自分が体験した苦労話、普段感じている研究のおもしろさなどへ話題が広がり、どちらのグループでも盛り上がっていました。研究者という生き物についても詳しくなれたかな?( ´∀`)bグッ!

座談会後はそのまま研究紹介の時間へ突入!じっくり説明してもらいました。

ちなみに若手研究者たちもお互いの研究紹介を聴いて議論していました。
イベント初日には社会科学分野の研究紹介があり、ちょっとした異分野交流にもなりました。

目的は達成された?!

今回の座談会の目的は大きく2つありました。
  1. 参加者のサンゴ礁分野に対する興味・関心を深める。
  2. 参加者にサンゴ礁研究者を身近に感じてもらい、将来を考える際のひとつのロールモデル(お手本、参考となる例)を示す
座談会で上がった話題や質疑応答の様子、座談会後の感想を聴いた感じでは、上記2つの目的はだいたい達成できたと思っています。

座談会のまとめでもお話しましたが、今回見聞きした話が理系進学やサンゴ礁研究への挑戦、疑問に思ったことを自分で調べるなど、参加者の新たな行動のきっかけになってくれれば幸いです。

中には海洋系の学部へ進学希望の参加者もいたので、いつか学会で会えるといいね♪なんてことを言いながら今回の座談会は幕を閉じましたとさ。


機会があればまたこのような交流の場を設けたいですね。沖縄県内の学校や予備校などでそういったご希望がありましたらお気軽にお問い合わせください。ぜひ!




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