2017年4月12日水曜日

サンゴ礁ウィーク2017実施報告


今年も沖縄県で行なわれた、サンゴ礁ウィーク2017に日本サンゴ礁学会若手の会として出展しました!



題して、
「沖縄のサンゴ礁研究最前線 〜サンゴは地味だが役に立つ〜

2014年から通算すると、今年で4回目の出展となります.
今年は日程の都合上1日のみでしたが,内容は盛りだくさんでした😄
写真と一緒に振り返ってみます.


入り口を入るとこんな感じ.
手前の緑の箱の中はなんとタッチプールになっています.


🐠タッチプールコーナー


中にはミニチュアのサンゴ礁地形を作成し,室内にいながらも沖縄特有の地形や,そこに生息する生物を探索できるように工夫しています😀


こんな感じ
大人も子どももわいわい楽しみました
二枚貝のポーズ

🐠有孔虫コーナー


ホシノスナなど,土産屋さんでもおなじみの有孔虫についての解説です

生体・写真・殻を一度に見比べることができます


人気コーナーでした.砂の中の星の砂を探してます

🐠サンゴコーナー



特別な許可を得た生体サンゴと骨格を展示しました.


*通常、沖縄県では特別な許可がない限りサンゴを採捕することはできませんのでご注意ください。

「ぽりぷかわいい...」

ブラックライトを用意したので,サンゴの蛍光を観察することもできました.
「サンゴが光った!」

もっと良く見える顕微鏡コーナーも設置.



生きたポリプの観察を行いました


🐠石西礁湖の白化レポート


2016年夏に石西礁湖(西表島と石垣島の間のサンゴ礁地帯)で起こった白化についてのレポートです.


ポスターと写真をご用意しました


実際に石西礁湖で調査をした大学院生がお話ししました
潜水調査で実際に使っている器材も展示しました.


どれも現役で使われているものです

🐠「生き物に名前がつくまで」


生き物に名前がつくまでの過程を,名付け親になった留学生が説明しました.

標本も多数用意

🐠若手研究者による研究ポスター発表


若手研究者(=大学院生)による最新の研究結果のポスター発表です.

「大学院生ってこんな研究をしてるのね」

🐠書籍コーナー


サンゴや海のことに関連した書籍コーナーもご用意しました.


書籍コーナー


沖縄美ら島財団よりご提供いただいた冊子をお子様向けに配りました!

子どもたちに大人気でした😎
また、閲覧用には「日本サンゴ礁学会ニュースレター」のバックナンバーを、配布用には

若手の会で製作した「サンゴ礁のことがもっと知りたくなる本リスト」をご用意しました.


来場された方々には、最後に”今日の感想”を書いていただきました.

周りの写真は若手の会メンバーが実際に海で撮影したものです



「うちなーんちゅ(沖縄県民)が知らないサンゴのことを外国人も含め若い人が研究していることを初めて知った」「これからも頑張ってほしい」など,嬉しい言葉をたくさんいただきました.




そしてなんとRBC琉球放送「南の島のミスワリン」の方々が取材に来てくれました♪( ´▽`)

しかし,今回分の放送は既に終了しています...
安心してください,Youtubeチャンネル 琉球放送「南の島のミスワリン」WEB版で視聴できます(第65回放送分です).


今年もたくさんの方に来場していただき,大成功に終わりました.
ここまで出来たのはたくさんの方々のご支援とご協力があったからです.
サポートしてくださった先生方,当日協力してくださった琉大生や、応援にかけつけてくださった若手研究者の皆さま,そして会場にお越しいただいた皆さまにこの場を借りて御礼申し上げます.
また,本企画にあたって経済的ご支援をいただきました,アラムコ・アジア・ジャパン株式会社ならびに日本サンゴ礁学会に厚く御礼申し上げます.
本当にありがとうございました.

そして、これからもどうぞよろしくお願いいたします.



▼本企画の主催,協力,後援

主催:日本サンゴ礁学会 若手の会
〔琉球大学〕水山 克・池内 絵里・小島 香菜・大野 良和・栗原 晴子
協力:
〔琉球大学〕北之坊 誠也・喜瀬 浩樹・Javier Montenegro・Maria Santos・國島 大河・大浦 一平,〔沖縄美ら島財団〕山本 広美

2017年1月23日月曜日

自然史学会連合講演会「体験講座」で出展を行いました!



121日に群馬県立自然史博物館で開催された平成28年度自然史学会連合講演会体験教室」でサンゴ礁学会の代表として若手の会からの有志6名で出展を行いました。

              チラシ→
自然史学会連合について詳しくはコチラ




展示その①
生きているサンゴとサンゴの骨格

骨格標本は自由に手にとっていただき、虫めがねや顕微鏡で観察していただきました。

枝やかたまり、葉っぱの形など、サンゴの形は色々!



拡大するとどう見えるかな〜?









展示その②
有孔虫(ホシスナやタイヨウノスナなど)

虫めがねで砂の中から有孔虫を探して観察していただきました。





展示その③
海洋酸性化って?どうなるの?

海洋酸性化を体験できる実験セット




ぶくぶくと息(二酸化炭素)を吹き込むと…海水のpHが低く(酸性に近く)なります。

海水が酸性になると、ウニやサンゴの骨は溶けてしまいます。





配布した「学会クリアファイル」と「サンゴ礁のことがもっと知りたくなる本リスト」


(リストについての詳細はコチラもご覧ください。)






今回は内陸県での開催だったこともあり、海に行ったことのないお子様もいて、水中の写真をもっとたくさん持っていくべきだったと反省点も見つかりましたが、多くのお客様には展示を楽しんでいただけたかと思います。


また、他の参加学会からの出展も興味深いものが多かったです。



日本鱗翅学会さんのブースで体験した「鱗粉転写」。鱗粉を写しとったあとの羽は透明な薄いフィルムのようになっていました!



日本蘚苔類学会さんのブースではコケをラミネートフィルムしたり、レジンで封入したアクセサリ作りが人気でした!

私はこのラミネートしたものを栞に使っています(便利!)









日本魚類学会さんは深海魚を展示!
しかも触っていいとのこと!!

そしてなんと…ここにもサンゴが!(笑)
(個人的には少し前に話題になったフジクジラの実物が見られたのが嬉しかった♪)



また、会場となった群馬県立自然史博物館の展示もすばらしかったです。
恐竜の骨格標本がたくさん!
しかも恐竜たち…う、動いたー!!!!!

イベント終了後に大急ぎで館内を一巡することしかできなかったのですが、
今度はじっっっっくり展示を見にきたい!そういう博物館です。
宇宙の誕生までさかのぼってからの地球の歴史、その展示方法には感動しました。


今回のイベントは「初めて」づくしでした。
日本サンゴ礁学会の自然史学会連合のイベントへの参加も初めてでしたし、
若手の会の遠征(?)も初めてでした。
反省点も含めて、この経験を次へと引き継いでゆけるようにしたいです。

2016年12月20日火曜日

JCRS自由集会2016

日本サンゴ礁学会第19回大会において、若手の会主催による自由集会を行いました。


自由集会『若手によるサンゴ礁研究の武器自慢』
12月2日(金) てんぶす館 会議室1 18:30~20:30  21:00
オーガナイザー:山崎 敦子(北大・喜界研)、樋口 富彦(東大)
概要:若手研究者は研究歴が浅く、サンゴ礁研究にはどのような方法論があるのか知らないことも多い。
本自由集会では研究手法の情報交換を行い、個々の研究の発展や共同研究のきっかけに繋げる。
発表者は、これまで培ってきた個々の”研究の武器”を紹介する。
プログラム
趣旨説明
「サンゴ年輪カレンダー」
山崎 敦子(北大,喜界研)
「サンゴ礁生態系のモデリングと数値シミュレーション」
中村 隆志(東工大)
「ポリアミンー二酸化炭素を捕捉し石灰化を促進する生体物質ー」
安元 剛(北里大・海洋)
「自然科学者のための沿岸・海洋社会科学研究基礎論」
杉本 あおい(東大・農院) 
「造礁サンゴの環境ストレス応答を定量的に評価する」
樋口 富彦(東大・大海研)
ディスカッション、意見交換


会場の移動や他の自由集会と重なったため集客が心配されましたが、心配をよそに20名を超える参加を頂きました。
方法論をメインにとお願いした発表ですが、まだまだ知らない手法が色々あるのだと再確認する会となりました
予定していた時間もオーバーしましたが、共同研究のきっかけになりそうな議論も行うことができました。

若手の会2016年度幹事 樋口富彦

※その後の懇親会は、終電のない沖縄らしく、日付が替わった後も盛り上がっておりました。

2016年8月27日土曜日

琉附小 夏の学童保育企画報告


2016年8月4日に琉球大学附属小で夏の学童保育企画を実施いたしました.

この企画は夏休み期間中に琉大職員のお子さんをお預かりする学童保育での企画で,主催は琉球大学ジェンダー企画協働推進室となります.

こんにちはー!のようすです


今回はサンゴ礁の生き物を観察できる,3つのコーナーを用意いたしました🐠

☆タッチプール


触っても安全な磯の生き物を海から持ってきて,小さなタッチプールを作りました🐠
さすが小学生,どんどん触ります.
これはなにー?これは?と終始盛り上がっていました(^O^)


☆顕微鏡コーナー






ここでは実体顕微鏡と光学顕微鏡を用意しました.
実体顕微鏡では生きたサンゴを,光学顕微鏡ではサンゴの刺胞や褐虫藻を観察.

なんだこりゃー!と積極的に顕微鏡を覗き込み,たくさん質問してくれました(^O^)✨

ここで用意したサンゴは,琉球大学熱帯圏生物研究センター瀬底実験施設からお借りしたサンゴを使用しています。特別な許可がない限りサンゴの採捕は認められていませんのでご注意ください。




☆ゲスト:ハブクラゲ先輩


なんと今回はハブクラゲも登場Σ(・∀・)

子ども達も興味津々

話にはよく聞きますが,実際にこんなに近くで本物を見たことある方は少ないのではないでしょうか
サンゴもクラゲも同じ刺胞動物なんです!という話も盛り上がりました(^O^)

ですがご存知の通り,クラゲの中でもとても危険な生物です
子ども達が誤って手を触れないよう,スタッフで細心の注意を払いました.


最後はまたみんなで集合して,質問タイム

・サンゴと褐虫藻のような関係の生き物はほかにありますか?
・ハブクラゲに刺されたらどうすればいいですか?
・イヌがハブクラゲを食べたらどうなりますか?

自分から手を挙げて,積極的に質問してくれる子もたくさんいました

そしてなんと,手作りのプレゼントをいただいちゃいました(; ∀ ;)

照れる兄さん達

報告は以上です.

小学生の鋭い観察眼に感心するとともに,若手メンバーにとっても生き物の面白さを再確認する良い機会となりました
これからもこのような活動を続けていけたらなと思います.



琉球大学 池内





2016年7月4日月曜日

日本サンゴ礁学会若手の会 in Hawaii

2016年6月19日から24日まで1週間にわたり、ハワイコンベンションセンターにおいて国際サンゴ礁シンポジウムが開催されました。
https://sgmeet.com/icrs2016/

4年に1度のシンポジウム、日本からも多くの研究者が参加しました。

若手の会では、2016年度の両幹事が揃うこの機会を利用して、22日に若手の会 in Hawaiiを開催しました。

昼休みを利用した短い時間ではありましたが、顔を合わせて良い話し合いができました。
内容としては、いくつか確認事項と情報交換を行った後に、参加者の自己紹介で締めくくりました。
やはり顔を見て話せる機会は重要だと感じ、今後もこういった場を活用できるように努めていこうと思います。

2016年幹事 樋口富彦


☆2016年度第2回若手の会☆

場所:ハワイコンベンションセンター

参加者:12(+1)名

話題:
・日本学術会議若手アカデミーへの登録
・琉球大学における学童保育について
・2017年サンゴ礁ウィークに向けた予算要求について
・第19回日本サンゴ礁学会における自由集会について
・喜界島サンゴ礁キャンプについて
・支部制の廃止について
・その他


JCRSブース前での若手会の様子



2016年6月9日木曜日

2016年度第1回若手の会報告

2016年度第1回若手の会を東京大学大気海洋研究所にて行いました。

新年度1回目ということで、今年度の活動について色々と話し合い、ある程度方針を固めることができました。

議題は以下の通り。

H28年度 第1回日本サンゴ礁学会若手の会
2016
517() 16:0018:30
東京大学大気海洋研究所 5Fセミナー室

参加者 8名(うち1名はSkypeでの参加)

※自己紹介
※過去の若手会活動について
※28年度の活動方針について
※来期予算の要求について
※その他

※研究議論
・話題提供
杉本あおい(東大・農)、
「サンゴ礁における文理融合の学際連携研究を目指して―社会科学の視点から―」
樋口富彦(東大・大海研)
2015-2016年における世界規模のサンゴ白化について

文理の視点から研究の話をすることができ、分野に垣根のない若手会ならではの議論となりました。
盛り上がり過ぎて懇親会の予約時間を大幅にオーバーしてしまったのは次回への課題とします。

今年度も日本サンゴ礁学会若手の会をどうぞよろしくお願い致します。

2016年度幹事 樋口富彦


2016年4月24日日曜日

【サンゴ礁ウィーク2016】実施報告をサンゴ礁学会ニュースレターに掲載(^O^)



サンゴ礁ウィーク2016の続報です


先日のサンゴ礁学会2016についての実施報告が
サンゴ礁学会のニュースレターに掲載されています( ´ ▽ ` )

日本サンゴ礁学会ニュースレター69号公開 | 日本サンゴ礁学会公式サイト
かわいいクジラの表紙です(*^o^*)

”サンゴ礁学会ニュースレターは、サンゴ礁学会の通常会員・学生会員・名誉会員・海外会員および会友会員に、サンゴ礁学会の活動内容と、サンゴ礁について知っていただくために発行しているものです。”

以前まではサンゴ礁学会員しか閲覧できませんでしたが,
今年は試験的にどなたでも無料でDLすることができるそうです(^O^)

サンゴ礁ウィークの実施報告の他に,サンゴに関する最前線の研究内容やワークショップなどの情報もたくさん載っていますので,ぜひ覗いてみてください( ´ ▽ ` )ノ