2014年2月21日金曜日

日本サンゴ礁学会の学会員たちがオススメする「サンゴ礁本」とは!?(追記あり)

イベント当日まであと1週間と1日となりましたね。今回はちょっと前の記事でも触れたサンゴ礁研究者たちがオススメする「サンゴ礁に行きたくなる本」の展示について進捗と追加情報をお知らせします。


オーストラリアとインド洋に生息するサンゴの図鑑。2012年7月にオーストラリアのケアンズで開催された国際サンゴ礁学会に参加した際にRusty's Marketの古本コーナーでゲット!交渉の末、40ドルを25ドルにまけてもらいました。



日本サンゴ礁学会の学会員がオススメするサンゴ礁本

今回は主に日本サンゴ礁学会のメーリングリストにて、学会員の皆さまより「サンゴ礁に行きたくなる本」「サンゴ礁分野の研究への興味が湧いてくる本」を募りました。その結果、なんと138冊もの書籍のご紹介を受けました!おかげさまで、専門書に限らず絵本や小説、漫画、一般書などなど、幅広いジャンルの書籍がそろいました。

現在はいただいた書籍情報をまとめ、当日の会場にて推薦図書リストを配布するための準備をしています。もちろん、このブログでもリストの公開を計画していますが、それはイベントが終わった後・・・。いち早くリストが欲しい方はぜひ当日の会場まで足をお運びください。当日お配りする書籍リストには推薦者によるおすすめコメントも記載されていますよ。


日時:3月1日(土)、2日(日) 10:00-17:00
場所:沖縄県立博物館・美術館のこどもアトリエ


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その手には乗らないぜ!という方へ

「それでうまく広報したつもりか!甘いわ!」とブログでのリスト公開を待つと決断された皆さま、決断を急いではなりません。複数の出版社と学会員の方々のご厚意により、いくつかの本をサンプルとしてご提供いただけたので、当日に直接手にとって見ていただくことが出来ます。

以下が献本いただいた書籍(つまりリストの一部!)になります。
合計28冊になりました!(2/22 追記)
  • 「海上の道」柳田国男 著 角川学芸出版
  • 「クマノミとサンゴの海の魚たち」大方洋二 写真・文 岩崎書店
  • 「恋文の技術」森見登美彦 著 ポプラ社
  • 「サンゴ礁と人間: ポリネシアのフィールドノート」近森正 著 慶應義塾大学出版会
  • 「サンゴ礁の景観史: クック諸島調査の論集」近森正 編著 慶應義塾大学出版会
  • 「サンゴ礁の民族考古学 : レンネル島の文化と適応」近森 正 著 雄山閣出版
  • 「深海のyrr(イール)(全3巻)」フランク・シェッツィング 著/北川和代 訳 早川書房
  • 「紛争の海 : 水産資源管理の人類学」秋道智彌, 岸上伸啓 編 人文書院
  • 「ホクレア : 星が教えてくれる道」内野加奈子 著 小学館
  • 「私は海人写真家古谷千佳子」古谷千佳子 著 岩崎書店
2/21 追記
  • 「うみのしゅくだい」ともながたろ え/なかのひろみ, まつざわせいじ ぶん アリス館
  • 「みんなほねなし」ともながたろ え/なかのひろみ, まつざわせいじ ぶん アリス館
  • 「さかなのかお」ともながたろ え/なかのひろみ, まつざわせいじ ぶん アリス館
  • 「サンゴ礁学 : 未知なる世界への招待」日本サンゴ礁学会 編/鈴木款, 大葉英雄, 土屋誠 責任編集 東海大学出版会
  • 「南の島の自然誌 : 沖縄と小笠原の海洋生物研究のフィールドから」矢野和成 編著 東海大学出版会
  • 「珊瑚 : 宝石珊瑚をめぐる文化と歴史」岩崎朱実, 岩崎望 編著 東海大学出版会
  • 「海のがっこう : 教師向け海辺の観察会企画マニュアル」鹿谷法一, 佐藤寛之 編著 東海大学出版会
  • 「流れの科学 : 自然現象からのアプローチ」木村竜治 著 東海大学出版会
  • 「サンゴ礁のちむやみ : 生態系サービスは維持されるか」土屋誠, 藤田陽子 著 東海大学出版会
  • 「美ら島の生物ウォッチング100」 土屋誠 著 東海大学出版会
  • 「沖縄のサンゴ礁」 西平守孝 編著 沖縄県環境科学検査センター
  • 「藻場のはなし : 沖縄の海のゆりかご」 沖縄県文化環境部自然保護課 [編] 沖縄県文化環境部自然保護課
  • 「サンゴのはなし : おきなわの造礁サンゴたち」沖縄県環境保健部自然保護課 [編]/西平 守孝 著 沖縄県環境保健部自然保護課
  • 「うみぼうずハンターズ」渡邊 剛・こがめ いづる 作/こがめ いづる 絵 手作
    り絵本工房ののか
2/22 追記
  • 「鼻行類:新しく発見された哺乳類の構造と生活」ハラルト・シュテュンプケ 著/日高敏隆、羽田節子 訳 平凡社
  • 「海の生物多様性」大森信, ボイス・ソーンミラー 著 築地書館
  • 「島への旅」小野有五 著 岩波書店
  • 「石垣島海人のしごと」西野嘉憲 著 岩波書店
2/24  追記
  • 「宮古のサンゴ礁 サンゴ礁の自然と文化」宮古島サンゴ礁ガイドのなかまたち
  • 「ぼくが海からもらったもの : 井上慎也フォトエッセイ」(全2巻) 井上慎也 著 東方出版
  • 「ジュゴン : 海草帯からのメッセージ」  土屋誠, カンジャナ・アドュンヤヌコソ
  • ン 監修 東海大学出版会
2/26 追記
  • 「サンゴとサンゴ礁のはなし:南の海のふしぎな生態系」 本川達雄 著 中央公論
  • 新社
  • 「宇宙飛行士が撮った母なる地球」 野口聡一 メッセージ  中央公論新社
  • 「海獣の子供」(全5巻) 五十嵐大介 著 小学館

実際にご提供いただいたサンプル本たち。
個人的には右下の「サンゴ礁の民族考古学」が気になります。


本当に絵本から専門書まで幅広くそろっていますね。当日の会場にて展示できる書籍は上記に加えて今後もさらに増える予定です。これだけのサンゴ礁関連の書籍が集まるのは滅多にありません。これでもまだリストの公開を待ちますか?!(・∀・)ニヤニヤ



皆さんのサンゴ礁本を教えて下さい

今回のイベントでは日本サンゴ礁学会の学会員の皆さまの推薦図書のご紹介とサンプル本の展示を行いますが、会場にいらした際にはぜひ皆さまが思う「サンゴ礁に行きたくなる本」を教えてください。

もしかしたらすでにリストに入っているかもせれませんが、本を通じて来場者の皆さまとサンゴ礁の海にまつわる雑談に花を咲かすことができればと考えています。

また、当日は書籍リストの他に来場者の方へ配布できるサンゴ礁関連の冊子などもご用意する予定です。お時間あればぜひ遊びに来てください。

それでは当日に皆さまにお会いできることを楽しみにしております。


イベント案内:サンゴ礁がもっと知りたくなる週末~研究者に会いに行こう!~




2014年2月17日月曜日

サンゴ礁座談会の追加情報

ついに本番当日まであと2週間を切りました!あいかわらずバタバタと準備をしております。このへんで3月1日・2日の両日13時より予定している若手のサンゴ礁研究者と中高生の座談会についての補足・追加情報をまとめておこうと思います。

図1. 進撃の若手研究者。調査のため、リーフエッジ付近の礁嶺(サンゴ礁の外側にある高く盛り上がった場所、浅い)で白波にギリギリまで近づいて水深を測ろうとしている。


座談会ではどんなことを話すの?

今回の中高生向け座談会の目的は、中学生・高校生の皆さんサンゴ礁研究に携わる研究者をもっと身近に感じてもらい、皆さんが将来を考える際のひとつのロールモデル(お手本、参考となる例)を示すことにあります。

当日はみんなでテーブルを囲んで、年齢の近い若手研究者から研究のおもしろさや苦労話、これまでの進路、将来の目標などなど、研究の話に限らず様々なお話ができればと考えています。

なので申し込みの必要事項として「(7)サンゴ礁研究者への質問、みんなで話してみたいこと」とありますが、あまり難しく考えずに「普段はどんな生活しているの?」「将来の夢は?」「今まで一番大変だったことは?」などなど、サンゴ礁研究に関すること以外の質問でも全然OKです( ´∀`)bグッ!

僕らのほうも今の中学生・高校生の皆さんがどんなことに興味があるのか、サンゴ礁分野の研究についてどういう印象をもっているのか、中高生の皆さんにいろいろと聞いてみたいことがあります今回はそういったお互いに気になっていることを話題に交流し、参加する中学生・高校生の皆さんと僕たち若手研究者の今後に役立つ機会にしたいと思っています。



参加する若手研究者ってどんな人?

今回の座談会に参加する若手研究者は、主に琉球大学でサンゴ礁研究に携わっている大学生、大学院生、博士研究員の方々です(琉大以外の若手研究者の参加も現在交渉中!)。

図2. 大学と大学院について。大学院生は大学を卒業してさらに進学した人たち、博士研究員は博士号を取得して大学院を卒業し、研究者として働いている人たちを指します。

大学からずっと琉球大学にいる人もいれば、内地の大学から琉大の大学院に進学した人まで様々。出身も沖縄だけでなく内地出身の人もいます。卒業のための研究発表を終えたばかりの人も・・・。

そして参加する若手研究者の研究については今のところこんな感じ。

・獲得共生藻の違いによるサンゴ幼生の細胞死と高温耐性
・アザミサンゴにおける蛍光タンパク質の光防御機能の検証
・八放サンゴ類の分子系統解析を用いた形態学的分類の再検討
・イワスナギンチャクの分子学的、形態学的、生態学的解析による分類方法について
・DNA解析によるタカサゴ(グルクン)の遺伝的多様性と集団遺伝構造について
などなど。

ちょっとむずかしそうなタイトルもありますが、当日はとてもとてもわかりやすく説明してくれるはずです!研究対象もサンゴだけでなくスナギンチャクやグルクンといろんな生き物をがそろっています。どんな話が聞けるのか楽しみですね!


こんな人に参加して欲しい!

という感じでなんとなく雰囲気を察してくれたかと思いますが、こんな中学生・高校生にはぜひ座談会へ参加して欲しいと思っています。

  • サンゴ礁研究に興味がある、サンゴ礁研究を自分もやりたい
  • 将来は研究者になりたい
  • 理系進学、琉大への進学を考えている
  • 大学や大学院でどんなことが学べるのかに興味がある
  • 学校で科学部に所属している
  • 理科が好き
  • 海で遊ぶのが好き
  • 生き物が好き
  • 3/1(土)と3/2(日)の午後は正直ひま

もちろん上記に限らず本イベントに興味を持っていただけたのなら全然参加OKです。ぜひお友達を誘ってご参加してください。


サンゴ礁座談会への申し込み方法については下記のページをご覧ください。
イベント案内:サンゴ礁がもっと知りたくなる週末 ~研究者に会いに行こう!~


座談会についてわからないことがあればこのブログに気軽にコメントしてください。また、メールでの問い合わせ(担当:仲栄真 coral35week@gmail.com ※@を半角になおしてください)にも対応いたします。


それでは、当日に会場でお会いできるのを楽しみにしていますね!(*´∀`*)ノ


2014年2月10日月曜日

「おきなわサンゴ礁ウィーク2014」とは?

先週から「おきなわサンゴ礁ウィーク2014」のHPが立ち上がったようです。


それからサンゴ礁ウィークのかわいいチラシ・ポスターも完成したようで、今週から県内の小中高校への配布や関連施設(市役所や博物館など)、商業施設での貼りだしが始まるようです。




何度もイベントの宣伝をしてきましたが、そもそも「おきなわサンゴ礁ウィーク2014」って何?って感じですよね。もともとは石垣島で実施されたキャンペーン「石垣島サンゴウィーク」がきっかけのようで、これを沖縄県全体に拡大させたのが今回の「サンゴ礁ウィーク2014」のようです。

参考:おきなわサンゴ礁ウィーク 2014 実施概要 - 沖縄県サンゴ礁保全推進協議会
(※申し訳ありませんが、リンクが切れてしまったようです。 2/14 追記)


参考として取り上げた上記の実施概要によると、今回のサンゴ礁ウィークが以下のように説明されていました。

石垣市で取り組まれている活動を沖縄県全体に広げ、多くの県民の参加のもと、これらの活動が相互に繋がりを持ち、サンゴ礁を大切にする県民の心を育むことを目的として、3 月 5 日を含む一週間を「おきなわサンゴ礁ウィーク」とし、様々な主体によるサンゴ礁保全・再生への参加を呼びかける週間とします。  
沖縄県サンゴ礁保全推進協議会

最初に紹介したサンゴ礁ウィークのHPには県内各地で開催されるサンゴ礁の保全活動や野外での生き物観察会など、多くのイベントが紹介されています。「サンゴ礁って何?」「なんで大事なの?」といった知識を得るだけでなく、実際にサンゴ礁を歩いてより身近に感じることができる良い機会になると思います。せっかくの機会ですので、サンゴ礁ウィーク期間中にぜひ気になるイベントに参加してみてはいかがでしょうか?


も、もちろん僕たちのイベントに遊びに来たっていいんですよ(*ノω・*)テヘ


中高生向けの座談会はまだまだ参加者を募集しています。若手のサンゴ礁研究者(大学生、大学院生、博士研究員、主に琉大生)とお話できるせっかくの機会なので、中高生の皆さんはお友達といっしょにぜひご参加ください!

イベント当日の会場にて皆さまをお待ちしていますね(^_^)/


2014年2月6日木曜日

[裏話]イベントタイトルを決めるまでの長く険しい道程

今回のイベントタイトルは、皆さま御存知の通り「サンゴ礁がもっと知りたくなる週末~研究者に会いに行こう!~」となっています。

沖縄県が実施するおきなわサンゴ礁ウィーク2014の関連イベントだし、実施日も3月初めの土日に開かれるし、「週末」っていれたいよね。あ、あと研究者推しでいこう。という感じで最終的にこのタイトルに決まりました。

しかし、この最終案が男3人でボツアイディアを幾重にも積み重ねてようやくたどり着いた渾身のタイトルであることを忘れてはいけません。


サンゴの骨を積み重ねたらクリスマスツリーが出来上がりました。


ということで、今後の参考のためにボツになったタイトル案を下記に公開します。どうしても使用したいアイディアがあった場合はご一報ください(!)。来年はこの中から選ぼうかな。

以下、ボツ案たち。

・いつサンゴ礁を学ぶの?今でしょ!!
・サンゴ礁どうでしょう!?
・サンゴ礁ウィークエンドシャッフル
・サンゴ礁研究者とは何者!?
・あなたの知らないサンゴ礁研究に出会う旅
・あなたの知らないサンゴ礁研究に出会う週末
・サンゴ礁研究に出会う週末
・週末のサンゴSHOW!!!!
・サンゴ礁立ちぬ~知らねば~
・サンゴ礁研究者に会いに行こう!
・サンゴ礁研究者の週末
・終末のサンゴ礁研究
・週末のサンゴ礁研究
・進撃のサンゴ礁研究者~コーラルリーフを奪還せよ~


メモっていたのは以上です。もう少しあったような気がしないでもないですが・・・。

「若手らしい、若手しか出せないアイディアを」「2013年で流行ったものを取り入れよう!」と意気込んで案を出したのですが・・・・(今回のイベントは日本サンゴ礁学会 若手の会が主催!)。でもいろいろとアイディアが飛び火してる感じがしていいですね。個人的には一番下が気に入っています。




最終的に一番人生経験豊富なメンバーが冒頭で紹介したタイトルにうまくまとめてくれました。僕もけっこう気に入っています。

こんな感じであれやこれやとメンバーでアイディアを出しながらイベントを作っています。まだ詰め切れていない部分もありますが、来場した皆さまの好奇心に火をつけられるような内容にしたいと思っていますので、3月1日・2日は沖縄県立博物館のこどもアトリエへぜひお越しください。

15時から始まる若手研究者の研究紹介タイムがオススメですよ。
それでは会場でお待ちしています!